車を選ぶならマイカー・カーシェア・レンタカー?自分にあうのは?
人生において家の次に大きな買い物といわれる車。
最近では車を購入する(マイカー)以外にも、レンタルする(レンタカー)、シェアする(カーシェア)といったサービスも充実し、これらを賢く利用することが資産の形成にも大きな影響を与えます。
ですが、マイカー、レンタカー、カーシェアの中でどれが自分にとってお得なのか、いまいちわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は「車に関する費用」をテーマに、マネ男・マネ娘夫婦と一緒に学んでいきましょう!
車を買う・買わない、どっちがお得?
休日の午後、近所のケーキ屋さんで買ってきたお菓子と紅茶を楽しみながら子どもの頃の夢について語り合うマネ男とマネ娘。ところがマネ男の将来の夢の話をきっかけに口論になってしまったようです…。
ふと思い出したんだけど、私、ケーキ屋さんになるのが子どもの頃の夢だったんだよね。こういうお菓子をいつでも食べられると思って。
マネ男は大人になったら何になりたかった?
僕は消防士。車が好きだったから赤い消防車に憧れてさ!最近は夢のマイカーが欲しいと思ってるんだ。
そうだったの!?でも通勤は電車だし、旅行のときは旅先で借りればいいし…。今は必要ないんじゃない?
そうだけど、マイカーがあれば行動範囲が広がって便利じゃん!
でも家計のことを考えると、マイカーを持つのはちょっと厳しくない…?毎日乗るわけでもないし、私はあまり賛成できないなぁ。
まぁまぁ、2人とも落ち着くニャ。車はとても大きな支出ニャン。今はいろんなサービスがあるから、それぞれの費用やメリット・デメリットを知った上で、自分たちのライフスタイルや資産形成プランに合わせて選択するといいニャン♪
1、車は買う派?買わない派?現代の車事情
自分たちに合ったカーライフを考える前に、まずは現代の車事情を見てみましょう。
一般社団法人「自動車検査登録情報協会」のデータによると、1世帯当たりの車保有台数は以下のようになっています。
※2019年3月時点 都道府県別の自家用乗用車の普及状況 (軽自動車を含む)
データを見ると、福井県では1世帯あたり平均1.7台、つまり約2台の車を持っているのに対して、東京都では1世帯あたり平均0.4台、つまり2〜3世帯に1台となっています。また、車の保有台数が多い地域は地方に集中、少ない地域は大都市に集中していることもわかります。
このような結果になったと考えられる一番の理由は、移動手段の違い。地方は電車やバスなどの交通網が未発達なため、移動手段として車が欠かせません。しかし、大都市は交通網が発達しているため、車がなくても困ることが少ないのです。さらに大都市では、地方に比べて駐車場代などの維持費が高くなるので保有率が低いと考えられます。
それに収入が上がりにくい今、マイカー費用は真っ先に削る固定費と考える人も多いニャ。近年はレンタカーやカーシェアなどのサービスも充実しているし、時代の流れとしては「持たずにシェア」するほうへ移行している傾向があるようだニャ。
2、マイカー・カーシェア・レンタカー、車の選択肢3つを徹底比較
地域によって大きく差が出た車の保有台数。交通の便や費用の問題が理由にあるようですが、あくまでこれらは一般的なデータです。
どんなカーライフを送るかは、どれくらいの頻度で、どんな用途に車を利用するのか?など、日々のライフスタイルに合わせて決めるのが正解。ベストな選択ができれば、毎月かかる固定費をぐんと下げられる可能性もあるんです。
ここではその指針となる、各サービスのメリットとデメリットについてご紹介します。マネ男・マネ娘夫婦のライフスタイルを例に、代表的な選択肢であるマイカー、レンタカー、カーシェアの3つを同じ条件で比較しながら、それぞれにかかる費用を見ていきましょう。
・首都圏の賃貸マンションに住んでいる
・マネ男、マネ娘ともに免許あり
・車の利用は週に1回、6〜12時間程度
(アウトレットなどの少し遠めのショッピングや、マネ男の趣味の釣りなど)
2-1 マイカーのメリット・デメリット
マイカーは自分の持ち物であるため自由度が高いことがメリットとなる一方で、さまざまな費用(購入費用、修理費用、買い替え費用、自動車税、車検代、駐車場代など)がかかることがデメリットと言えます。では、何にどれくらいかかるのでしょうか?マネ男・マネ娘夫婦のライフスタイルを例に、代表的な選択肢であるマイカー、レンタカー、カーシェアの3つを同じ条件で比較しながら、それぞれにかかる費用を見ていきましょう。
・自動車本体:約140~290万円 +追加費用
※追加費用は税金や納車代行、検査登録手続き代行等、オプション含めて本体価格の10~20%程度
・環境性能割(旧:自動車取得税):1~3%
※税率は燃費性能によって異なるが、新車・中古車を問わず一律
(営業用の場合は0.5~2.0%。一定のエコカーは非課税)<保有している間にかかる費用>
・自動車税:年間3万 500円(総排気量1.2Lの場合)
・車検代(自賠責保険・重量税含む ※エコカーなら免税):普通車、部品交換なし 約7万2,000円(3年目、以降2年ごと)
・自動車任意保険:年間4~10万円
・駐車場:年間24~60万円(月2〜5万円/首都圏近郊)
・その他:ガソリン代等
200万円の車を8年ごとに購入すると仮定した場合、
1年間でかかるマイカーの利用料は65万円(※)
※内訳
自動車税(年3万500円)、車検代(2年で10万円)、駐車場代(月2万円)、自動車保険(年8万)、自動車購入費(8年ごとに200万円の価格の自動車を購入)として仮定した場合
車検だけでもこんなにかかるんだ…!車をローンで購入した場合は利息もかかるだろうし、保険やガソリン代といった継続的にかかる費用もけっこう負担が重いなぁ…。やっぱり車はいらないって!
うっ…。確かにけっこうお金がかかるんだなあ…。任意保険の内容や駐車場を借りるエリアによってはもっとかかるわけだもんな〜。現実は厳しい…!
2-2 レンタカーのメリット・デメリット
レンタカーの場合、ライフスタイルの変化に合わせやすい反面、頻繁に利用するとかえって費用が高くなってしまう傾向があるようです。マイカーと同じように、レンタカーの平均費用も見てみましょう。
<例>
ニッポンレンタカーの日産ノートをレンタルする際にかかる費用
※基本の自動車保険は含まれているが、免責金額を0円とする補償を付けるとプラス1,100円~2,200円/日。原則ガソリンは満タンにして返す。
上記を参考にマネ男・マネ娘夫婦の場合(週に1回、12時間までの利用)にかかる年間の費用は…
年間の利用料: 6,600円×48週=31万6,800円
1年間でかかるレンタカーの利用料は31万6,800円
1回あたりの利用時間は長いものの、休日しか乗らないなど利用する頻度が少ない場合は、マイカーよりレンタカーのほうがお得という結果に。ちなみに、コンパクトカーを1日12時間までのプランで利用した場合のレンタカー各社の比較は以下の金額になります。
・ニッポンレンタカー:6,600円
・トヨタレンタカー:5,500円
・日産レンタカー:6,930円
・ニコニコレンタカー:3,080円
1日6時間以上レンタルしようとすると、だいたい3,000円~7,000円くらいかぁ。会社によってけっこう金額に差があるんだね!
車種が限定されてしまうからレンタカーは抵抗があったけど、たまにしか乗らないなら、友達やその家族と出掛けて割り勘にするっていう使い方もありだね。
2-3 カーシェアのメリット・デメリット
カーシェアの場合、6時間以内など短時間の利用であればコストパフォーマンスが良く、一般的にガソリン代や保険料がかからないことから利用料金が安く済むことや、昼夜関係なく24時間いつでも利用できるといった融通性の高さがメリットに挙げられるようです。さらに、細かく利用時間を指定できるのも魅力。では、1回6時間以上利用するマネ男・マネ娘夫婦の場合はどうなるでしょうか?費用の一例を見てみましょう。
<例>
「タイムズ」のベーシックコース(※)で日産ノートを利用した費用
(※)ベーシックコース…必要最低限の装備をした車種を利用する低価格なプラン。
※6時間以上利用する場合は時間料金のほかに距離料金(16円/km)がかかりますが、このシミュレーションでは省略しています。
上記を参考にマネ男・マネ娘夫婦の場合(週に1回、12時間までの利用)にかかる年間の費用は…
家族プラン基本料金:月額880円
1週間の利用料: 1日12時間までの利用×週1日=6,490円
年間の利用料:6,490円×48週=31万1,520円
月額基本料金1年分:1万560円
1年間でかかるカーシェアの利用料は32万2,080円(入会金を除く)
レンタカーとカーシェアを同じ条件(1回12時間まで、週1回使った場合)で比較すると、週に1回など低い頻度で乗車する場合、レンタカーの方が安く済むことがわかりました。
今の私たちのように、12時間までの利用を週に1回程度するならレンタカーが一番安いけど、子どもの送り迎えや近所のスーパーへの買い物とかで6時間までの利用を週に5回程度でするなら、1週間でレンタカーは3万250円、カーシェアは2万1,450円だから、カーシェアのほうが安くなるんだね。
なるほどなあ。利用する頻度と時間によって、どちらがお得になるかが変わるのか…。利用シーンを具体的にイメージして賢く利用したいね。
2-4 3つの選択肢、それぞれどんな人に向いている?
マイカー、レンタカー、カーシェアのそれぞれの特徴と一般的な費用についてご紹介しましたが、人のタイプによってどの選択肢が最適かをまとめてみました。
・通勤や送り迎えなどで日常的に車に乗る人
・近くにカーシェアやレンタカーの拠点がない人
・車を自分好みにしたい人
・日常的には公共交通機関を使えば間に合うけれど、旅行や遠出のショッピングのように1日に6時間以上の利用が多い人
・いろいろな車種に乗りたい人
マイカーとレンタカーで迷う人は、月に4〜8日程度の利用頻度(※)ならレンタカーのほうが安くなるので選択の参考にしてみてくださいね。
(※)内訳
マイカーは年間で約65万円かかるので、1ヵ月に換算すると約5万4,000円約3万1,7000円。 レンタカー(ニッポンレンタカーで算出)の場合、24時間レンタル8,250円を月4回利用すると3万3,000円、12時間レンタル6,600円を月6回利用すると3万9,600円、6時間レンタル6,050円を月8回利用すると4万8,400円となり、利用時間と回数は場合によりますが比較的レンタカーのほうが安い結果となります。
・近場への買い物など“ちょい乗り”が多い人
カーシェアはいろいろな車に時間単位で乗れるという点でレンタカーと似ていますが、選択する際のポイントは、「どれくらいの時間利用するか」ということ。レンタカーとカーシェアで迷う人は、利用時間に合わせて上手に使い分けられるとベストですね!
30分〜1時間単位で利用するならカーシェア、半日〜1日単位ならレンタカーがお得だニャン♪
3.結論!マネ男・マネ娘夫婦に向いている車は?
最後は、マネ男・マネ娘夫婦に向いているカーライフをマネキンが提案!2人はどのように車を利用するのがいいのでしょうか?
・首都圏の賃貸マンションに住んでいる
・マネ男=免許あり/マネ娘=免許は持っているがペーパードライバー
・車の利用は週に1回、6〜12時間程度(アウトレットなどの少し遠めのショッピングや、マネ男の趣味の釣りなど)
・半年に1回程度、趣味の旅行に行く
・将来、子どもは2人を希望
そうだニャ〜。2人の使い方を考えると…今はレンタカーにして、将来子どもが生まれて利用シーンが変わったらマイカーを検討するのがいいと思うニャ!
く〜〜〜!やっぱり僕たちの車の利用頻度だと、購入するよりもレンタカーやカーシェアを活用したほうが安く済むのか〜。でもいつかマイカーはほしいなあ…。
ちなみに最近は車の「サブスクリプションサービス」もあるニャ!走行距離制限や車種にもよるけど安くて月2万5,000円程度から利用できるし、月々の支払いに保険料や税金が含まれていることが多いから、車代金と諸経費の負担を大きく抑えられるニャ!似たサービスに「カーリース」があるけど、原則中途解約ができなかったり、任意保険が含まれていなかったりなど細かい契約の違いがあるニャ。どちらも好きな時にいつでも車を利用できるメリットがある一方で、駐車場は自分で用意する必要があるニャン。
よし!将来子どもが生まれたら車に乗る機会も増えるだろうし、それに向けて今は購入資金を貯めよう! まずは毎月支払っているスマホ代などの固定費から見直してみるよ!
格安スマホ記事はこちら:生涯で数百万円の節約に!?携帯代を今すぐ見直そう!
お、本気だな〜。マネ男がそこまで言うなら、私も家計全体を見直してみようかな。
これで仲直りニャ♪ちなみにレンタカーで旅行に行く場合は、僕も乗れる「ペットOK」の車でお願いしたいニャン!
参照URL一覧:
・都道府県別の自家用乗用車の普及状況 (軽自動車を含む):
https://www.airia.or.jp/publish/file/r5c6pv000000ogzo-att/(6).pdf)
・ニッポンレンタカー 料金一覧:
https://www.nipponrentacar.co.jp/car_price/
・タイムズのベーシックコース 料金一覧:
https://share.timescar.jp/fare/use.html
・トヨタレンタカー 料金一覧:
https://rent.toyota.co.jp/service/
・日産レンタカー 料金一覧:
https://nissan-rentacar.com/carlineup-rates/
・ニコニコレンタカー 料金一覧:
https://www.2525r.com/price_list.php
▼本記事の監修者